B1 やれば出来る!水痘の院内感染防止
境港市、岡空小児科医院
○岡空輝夫(医)、金谷輝子(看)、吉田 泉(看)、岩上伸子(看)、重塚直美(事)、瀧井志保(事)、木村麻生(事)、元田雅美(事)、木村加生里(事)
[目的]水痘の院内感染を隔離方法を変更することで防げるか?を検討した。
[症例]T期:1997.10.13〜1998.12.8に当院受診した水痘患者196例。
U期:1998.12.9〜2000.8.31に当院を受診した水痘患者149例。
V期:2000.9.1〜2002.2.28に当院を受診した水痘患者131例。
[方法]生活歴、病歴などから水痘の感染経路を@集団生活から、A家族、友人から、B帯状癌疹から、C院内感染を疑う、D不明、Eその他に分類した。水痘患者は一般患者と動線は別にしているが、同じ閉鎖空間内であれば、水痘患者が排出した水痘ウイルスは一般の待合い室に漂う可能性はあるとされている。水痘患者の動線をT期は感染症患者用の出入口第2診察室(一般診察室の隣り)、U期は感染症患者用の出入口ご和室、V期は職員用出入り口(通用口)院長室とし、動線、隔離方法を変えてみた。和室は一般診療室より離れているが、一般患者と同じ閉鎖空間内である。一方、通用口〜院長室は一般診療室とは異なった閉鎖空間である。各期における院内感染の比率を検討した。
[結果]感染経路の推定 T期 U期 V期
@集団生活からの感染:54.6%(107/196)62.4%(93/149)61.8%(81/131)
A家族や親しい友人からの感染:23.5%(46/196)18.1%(27/149)26.0%(34/131)
B帯状疱疹からの感染:2.0%(4/196)2.0%(3/149) 1.5%(2/131)
C院内感染を疑うケース:7.7%(15/196)5.4%(8/149) 1.5%(2/131)
D不明 :10.7%(21/196)7.4%(11/149)5.4%(7/131)
Eその他 :1.5%(3/196)4.7%(7/149)3.8%(5/131)
[考察]隔離方法を考えることで、院内感染のケースはT期7.7%、U期5.4%、V期乱5%と減少した。院内感染の多くは空気伝搬で感染したと考えられる。たとえ離れていても、同一の閉鎖空間に水痘患者と水痘感受性者が混在すれば、水痘の院内感染は避けられない。V期における院内感染の2例は特殊なケースであり、空調を別個にした感染隔離室があれば、水痘の院内感染のほとんどは防ぐ事が可能である。